
高血圧が原因で、年間約10万人が、脳心血管の病気で亡くなっています!
→しかし、国民の血圧治療は不十分

高血圧になると・・・
⇒脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血のリスクが上昇
⇒狭心症、心筋梗塞などの心臓病の増加
⇒慢性腎臓病、腎不全の発症リスクが上昇
⇒認知症の発症リスクが上昇
⇒全死亡率も増加させてしまう…
喫煙、糖尿病、脂質異常症、慢性腎疾患、肥満などが加わるとさらに状況が悪くなります。
血圧の治療は、脳血管疾患の予防です。
高血圧の原因
- 食塩の過剰摂取 (当院で推定摂取量を測定できます)
- 肥満 (メタボリックシンドロームが増加しています)
対策
- 減塩(1日8g、高血圧の方はは6gまでに心がけましょう)
- 野菜・果物を増やす(糖尿病の方は注意が必要です)
- 肥満・運動不足を解消
- 禁煙し、飲酒を減らす・・・など
⇒改善がなければ、適切な降圧薬の内服が必要です。中等症以上の高血圧や合併症のある方は早めの治療を始めましょう。
重要なのは、家庭血圧の測定です!(基本は1日2回)

- 朝(起床後)1時間以内
- 排尿後
- 朝の服薬や朝食の前
- 晩(就寝前)1時間以内
座位で、1~2分の安静後に測定しましょう!
高ければもう一回だけ測定してOK(2回の平均値を記録しましょう。)。
さらに、1週間分の血圧値を、朝と晩、それぞれ平均して下さい。
正常血圧 | < 115 / 75 mmHg |
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正常高値血圧 | 115 – 124 / < 75 mmHg |
高値血圧 | 125 – 134 / 75 – 84 mmHg |
高血圧 | ≧ 135 / 85 mmHg |
家庭血圧や診察室血圧をもとに、年齢や合併症などに応じて降圧薬が必要かどうか判断いたします。
よくある質問
1. 白衣高血圧は心配ないのか?
白衣高血圧は、家庭血圧が正常であるのに、診察室における血圧が高い場合を言います。
緊張などで起こりますが、非高血圧の人よりは、将来の脳心血管疾患のリスクが高いと言われていますので要注意であるとされています。
したがって、経過観察が必要で、場合によっては治療の対象になります。
⇒ 当院では、一人で静かに測定できる「血圧測定室」を用意しています。
2. 仮面高血圧とは?
白衣高血圧とは反対に、診察室以外での血圧が高い状態を指します。
早朝高血圧、昼間高血圧、夜間高血圧などがあり、合併症が進行しやすい注意が必要な病態です。
診断には、24時間血圧測定検査が必要なことがあります。
3. 二次性高血圧の検査方法は?
睡眠時無呼吸症候群やホルモン内分泌疾患など隠れた病気によって発生する二次性高血圧でそれぞれの専門の検査を要します。