
糖尿病は、インスリンが十分にからだの細胞に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。
インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖の上昇を防ぐ働きを担っていますが、食べ過ぎや運動不足があると、インスリンの作用が低下してくるのです。

また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります。
血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置すると、からだのいいろいろな場所の血管の動脈硬化が起こり、心臓病や脳卒中、失明、腎不全による透析、神経症状などの思い病気が発症してきます。
糖尿病の診断
血糖値(空腹時または随時)と、HbA1c(%)の値が重要です。
「HbA1c」・・・過去1~2カ月の血糖値を反映する指標です。
血糖が赤血球のヘモグロビンに結合している割合を評価おり、高血糖ではその割合が高くなります。
HbA1cの基準値は4.6~5.5%ですが6.5%以上を糖尿病型としています。
正常型 | 境界型 | 糖尿病型 | |
---|---|---|---|
空腹時血糖値 | 110mg/dl未満 | 糖尿病型にも 正常型にも 属さないもの |
126mg/dl以上 |
負荷後2時間血糖値 | 140mg/dl未満 | 200mg/dl以上 |
※糖尿病の初期は自覚症状がありません、健診を受けましょう。
糖尿病が進んでくると、口渇、多飲、多尿、さらに悪くなると、体重減少などの症状が出現し、インスリン治療が必要な状態になってしまいます。
糖尿病(糖尿病予備群)の予防と治療

I型糖尿病や中等症状以上の糖尿病は、すぐにインスリン治療や薬物療法が必要です。
軽症の糖尿病や糖尿病予備軍では、まず食事・運動療法を始めましょう。
食事の基本
- 総カロリー
- 食事の時間
- 食事の内容
一日の適切な食事の総カロリー摂取量は人によって異なります。
身長から標準体重を求め、体力仕事の人は多めに、デスクワークの人は少なめに設定します。

- 食事は原則、3食とりましょう。間食や寝る前の食事は控えます
- とくに香川県の人は、炭水化物を摂りすぎるようです
- 炭水化物を減らし、摂取カロリーを調節して下さい(糖質制限)
- また、食べる順番や、血糖が上がりやすい食物を避けることも大切です
- 果物は必要な栄養素を多く含みますが、食べ過ぎの傾向にあります
- りんごの場合、1日に半分食べれば、それで十分です。ほかの果物は不要です
- もちろん、甘味料入りのジュース、飲酒などは控えてください
- 高カロリーの食品には気をつけましょう

食品交換表は 80カロリー: 1単位で表記されています
糖質制限を守りつつ バランスよく、カロリーを抑えましょう
食事・運動療法で改善なければ薬物療法が開始されます